Mar 1, 2007

2006年度卒論について (2007.1提出)

M.Y.さん

<論文作成を通じての反省点、難しかったこと>

1. テーマの決め方

引 用などの作業にはいる前に、最初の時点ではおおまかに、「pride and prejudiceの作中で、同じ行動をとっても、人によっては高慢だと悪く言われることもあり、それは当人の性格上の欠点も関係しているかもしれない が、周囲の捉え方に左右されることも多いのではないか、それに関してダーシーを中心に会話から調べていきたい」と考えていました。しかし、最終的に何を明 らかにしたいのかを見出すまでに時間がかかりました。実際に、本文から会話を抜き出すにつれて、そこで初めて"pride"だと評価されることにおいてあ る共通点を見つけるにいたりました。それは、「対等感」と「人からプライドを持って当然だと思われる優れた点を持つこと」の2点でした。これらが分かって 初めて、「"too proud"か、"reasonably proud"かに評価を分けるその差はなにか調べる」という論文のテーマを決めることができ、本文から例として的確な会話を抜き出すこともできるようにな りました。これらの過程が難しかったことです。

2. 調査の仕方

私の場合、まず第一に、pride and prejudiceの和訳の本を1冊読み、そこから特にダーシー、ビングリー、コリンズの3人の発話を抜き出し、それに対して周囲がどういった評価をして いるのかも抜き出すといった作業をしました。ダーシーとビングリーに関しては、"too proud" か、"reasonably proud" かといった評価の対象になっている発話を抜き出し、コリンズに関しては、ダーシーが"too proud"だと評価される理由を立証するために、彼と同じように「対等さ」を感じさせないコリンズが、周囲からは"pride"に関する評価の対象にも されない理由を抜き出しました。これら本文からの抜き出し作業が非常に大変でした。的確な例を抜き出す為に、常に自分の論文の目的を忘れないようにするこ と、本文を読み進めながら、登場人物の心理描写を読み取っていくことが難しかったです。

3. 日本語の面

1つめ に、例文について説明を加える時、比喩的表現を使って説明した方が分かりやすいと思い、その表現を考えることが何度かありましたが、すぐに浮かんでくるほ ど知識が無かったので難しく感じました。もっと普段から、読書に勤しんでいればよかったとこれほど思わされたことはありません。そこが反省点だと思いま す。脳が絞りとられる感覚を何度も味わいました。2つめに、最終段階でのチェックで、先生からも指摘されましたが、助詞の使い方が簡単なようで難しかった です。何度も自分でチェックしてみても、間違っているところが見つかり苦労しました。3つめに、「論文らしく書く」ことが難しかったです。語彙力が足りな いので、難解な文章を考えるが大変でした。この点が自分のこれからの課題だと感じました。

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